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猫社員は今日も働く 新宿三丁目「カフェ アルル」が猫を雇う理由(新宿区)

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2015年8月28日
猫社員は今日も働く 新宿三丁目「カフェ アルル」が猫を雇う理由(新宿区)
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文_編集部

新宿三丁目駅至近にある喫茶店「カフェ アルル」。新宿の喧噪から離れた三番街にあり、落ち着いた空気が流れる喫茶店だ。店内に一歩足を踏み入れると、通路を素早く横切る物体が見えた。次いで女性客の「かわいい〜」というため息が漏れ聞こえてくる。その声の先に目線をやると、一匹の猫が姿を現した。生後4ヶ月の「石松」である。

石松。生後4ヶ月。

石松。生後4ヶ月。

店内にはボックス状にソファが並んでいる。その背もたれの上に、優雅に座っている猫もいた。彼は4歳になる「次郎長」だ。

物怖じしない次郎長。

物怖じしない次郎長。4歳。

カフェ アルルには今、石松と次郎長の2匹の猫がいる。いずれも出勤時間が決まっている”猫社員”だ。店内を自由に走り回り、客に媚びないその姿から、ここがいわゆる「猫カフェ」ではないことを認識する。

「今」と書いたのは、ここにはかつて「五右衛門」という初代社員がいたからだ。ソファの背部分に乗り、両手をぶらりと下げた堂に入った佇まいで、訪れる客を虜にした五右衛門。惜しくも彼は6月20日に永眠したのである。

五右衛門がもたらした
アルルと猫の関係

今もメニューの表紙に姿を残す五右衛門は、享年19歳。猫にしては大往生だった。オーナーの根本治さんは懐かしそうに語る。

「病気もしないし、元気だったんですよ。死ぬはずないと思ってたんですから」

メニューには五右衛門のほか、オーナーの根本さんが飼っていたペットたちの姿が。

メニューには五右衛門のほか、オーナーの根本さんが飼っていたペットたちの姿が。

五右衛門とは19年連れ添った。出会いは四谷の飲み屋。通りを歩いていると、パイプ製のシャッターに何かが挟まっているのが見えた。鳴き声がすると思ってよくよく見ると、それは猫だった。

「パイプの隙間から入ったら抜けられなくなっちゃったみたいなんです。さらにそのお店がちょうどお休み期間に入っちゃってて、オーイと呼んでも誰もいない。しょうがないから、段ボール箱を拾ってきて日よけにして、店が開くまで水と餌を与えてあげたんです」

トイレに飾られている、在りし日の五右衛門とお客さんたちの2ショット写真。中には有名人との写真も。

トイレに飾られている、在りし日の五右衛門とお客さんたちの2ショット写真。中には有名人との写真も。

店が開くのは4日後。根本さんは猫が気がかりで四谷に通い詰めた。いよいよ店が開いた日、すでにシャッターは上がっていたが、そこに猫の姿はなかった。もうどこかへ逃げたか……、と少し寂しく思った矢先、後ろからニャアと声がした。

「ヒョコって顔を出してね。あれ、なんだお前、逃げなかったのかと。それで『うちの子になるかい?』って聞いたらウンって言ったんです。それからの付き合いですよ」

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