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上野に世界遺産が誕生!国立西洋美術館がル・コルビュジエ建築としてユネスコ世界文化遺産に決定(台東区)

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2016年7月17日
上野に世界遺産が誕生!国立西洋美術館がル・コルビュジエ建築としてユネスコ世界文化遺産に決定(台東区)
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文_編集部

7月17日(日)、トルコのイスタンブール国際会議場で行われた第40回世界遺産委員会会議で、ル・コルビュジエの建築群の本登録が決定した。これにともない、作品としてリストアップされている台東区の国立西洋美術館も世界遺産に認定された。東京都では2011年に小笠原諸島が自然遺産として登録されているが、文化遺産としては初となる。

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今回の登録は、「ル・コルビュジエの建築作品群」として複数におよんでいる。フランスのほか、ドイツやスイス、インド、そして日本を含む7カ国、計17作品だ。

・ヴァイセンホフ・ジードルングの住宅(ドイツ)
・クルチェット邸(アルゼンチン)
・ギエット邸(ベルギー)
・ラ・ロッシュ=ジャンヌレ邸(フランス)
・ペサックの集合住宅(フランス)
・サヴォワ邸(フランス)
・ユニテ・ダビタシオン(フランス)
・ナンジェセール・エ・コリ通りのアパート(フランス)
・サン・ディエの工場(フランス)
・カップ・マルタンの休暇小屋(フランス)
・ロンシャン礼拝堂(フランス)
・ラ・トゥーレット修道院(フランス)
・フィルミニのレクリエーション・センター(フランス)
・チャンディーガル(インド)
・小さな家(スイス)
・イムーブル・クラルテ(スイス)
・国立西洋美術館(日本)

ル・コルビュジエ建築は氏の生地であるフランス国内に集中しているが、ドイツやスイス、インド、そして日本など、世界中にも多くの建築が点在する。フランス政府は、これらの建築群をひとつの世界遺産として、登録を推し進めてきたのである。

ル・コルビュジエ(1887年〜1965年)

ル・コルビュジエ(1887年〜1965年)

2007年、フランス政府から日本政府へ協力要請を受け、台東区では2008年に「国立西洋美術館世界遺産登録推進会議」を発足。区をあげて活動を推し進めてきた。2009年と2011年にフランスが代表して推薦書を提出し、審議にかけられたものの、いずれも登録には至らなかった。そして9年目となる今年5月17日、登録見込みを告げる「勧告」がなされ、この7月の本会議に大きな期待が寄せられていた。

足かけ9年。東京都初の文化遺産登録という快挙に、台東区が大きな成果を実らせた。

トルコのクーデターによる
審議の中断を経て

本審議の最中、7月15日にトルコの首都アンカラでクーデターが発生したことを受け、世界遺産委員会会議は16日より中断されていた。会議のために現地を訪れていた台東区職員8人はぶじだったが、ホテルから動くことはできず、余談を許さない状態となった。台東区では本登録の瞬間を公開すべくパブリックビューイングを予定していたが、クーデターを受けて中止となった。

翌7月17日、世界遺産委員会のホームページ上で審議を再開する旨の発表があったため、台東区では急遽午後3時から服部征夫区長をはじめとする関係者とともに現地の審議の模様を見守っていた。

World Heritage Center - The World Heritage Committee

17日付けで会議再開を告げる報せが掲載された。(World Heritage Center – The World Heritage Committee

コルビュジエ提唱の
近代建築の5つの要点を味わう

台東区上野公園の国立西洋美術館は、ル・コルビュジエが提唱した「近代建築の5つの要点」(ピロティ、屋上庭園、自由な平面、横長の窓、自由なファサード)を軸に設計されている。館内にも、屋上から取り入れられる自然光や、壁をなくし柱と平面で成り立つ構造などの要点がふんだんに活かされている。外壁には「モデュロール」と呼ばれる、人体の黄金比をもとに設定された寸法が用いられている。

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同館は1959年(昭和34)に、実業家・松方幸次郎の持つ美術品コレクションを中心に設立されたもの。太平洋戦争中にフランス政府に差し押さえられていた松方コレクションだが、大戦後に返還を受ける際、条件として美術館を設立するよう求められた。そのため日本政府はフランスを代表する建築家として名を馳せていたル・コルビュジエに設計を依頼し、建設が進められた。建設地には上野公園内の寛永寺子院・凌雲院跡地が選ばれ、彼の弟子であった板倉準三、前川國男、吉阪隆正がこれに協力した。

前川國男建築設計事務所による新館。

開館20周年を迎えた1979年(昭和54)には、同館から繋がる新館が新設された。3本の欅・銀杏・楠などを抱き込むように配置されており、これによって中庭が誕生した。設計は前川國男建築設計事務所によるものである。1997年には本館地下に企画展示室がオープンしている。

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美術館は美術作品を見るための“ハコ”であるが、その外観にも内観にも、隅々に巨匠の魂が宿っている。時代も生まれた場所も異なる様々な所蔵作品を立体的に見せる、そんな同館の構成について、新たな視点を持って訪れてみてはいかがだろうか。

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