東急不動産グループが手掛ける大型商業施設「東急プラザ銀座」が、2016年3月31日(木)にオープンする。銀座の数寄屋橋交差点前、かつてモザイク銀座阪急(旧・数寄屋橋阪急)があった場所だ。地下2階から地上11階までの13フロアからなる巨大な建物が、外堀通り、晴海通り、みゆき通り、数寄屋橋通りに囲まれた3,766.73㎡という広大な敷地にそびえ立つ。

江戸切子をモチーフに取り入れた東急プラザ銀座。デザインだけでなく、フロア名にも「KIRIKO」の文字が覗く。
外苑前から銀座へ
大正レトロを感じる大人のクレープ
125店舗にのぼる店舗には、銀座初進出というキーワードが目立つ。海外からは「HUNTER」(ハンター)の旗艦店や、「GLOBE-TROTTER」(グローブ・トロッター)、国内では世田谷区三宿の「GRANNY SMITH APPLE PIE & COFFEE」、京都のアイスクリープショップ「ハンデルスベーゲン」などが銀座に初めて出店する。
数寄屋橋通りに面する「PÄRLA」もそのひとつだ。外苑前にあるクレープとショットの人気店が銀座に2号店をオープンする。外苑前の西洋風の造りを踏襲しながら、古き銀座の歴史を感じさせる“大正レトロ”を取り入れたデザインが施されているのが特徴的だ。

2号店も、外苑前と同じくテイクアウト専門店となる。

カウンターからはクレープを作る様子が見てとれる。

トリュフやキャビアなど、オリジナリティ溢れる素材を使ったメニューばかり。
メニューは銀座オリジナルのものを用意している。「プリン・ア・ラ・モード」や「抹茶 甘酒マスカルポーネ」「柚子 山椒チョコレート」など、和の要素を取り入れたクレープが味わえる。外苑前の人気クレープ「薔薇と木いちご」も、少し和のテイストを加えてアレンジされているという。

オーダーごとにひとつずつ作られていく。

カスタードプリンと生クリームに、フルーツがアクセントの「プリン・ア・ラ・モード」1400円(税別)。
ショットも顕在
新たにコーヒーが登場
また、「PÄRLA」が女性だけでなく男性からも厚い支持を得ている理由が、ショットの存在だ。外苑前のオープン当初から「SHOT AND CRAPE」を提唱し、クレープのほかにアルコールメニューを用意した。甘いクレープとラムやワインなどのアルコールを組み合わせて味わうことで、これまでのスイーツとは一線を隠す大人の味を生み出したのだ。銀座では独立した隣のカフェーでオーダーできる。

左手にクレープ、右手にカフェーと、通り沿いにふたつのカウンターが並ぶ。
外苑前のドリンクメニューがアルコールのみなのに対し、銀座ではコーヒーが追加されている。深煎りのコーヒーは、京都の「FACTORY KAFE工船」の豆を使って一杯ずつネルドリップで抽出される。

豆を挽き、ネルにセットして湯を注ぐ。「1杯淹れるのにだいたい6〜7分かかります」とマスターのシュンさん。

深みがありつつ飲みやすい口当たりのコーヒーは、KAFE工船ならでは。
メニューには、オーナーが絶賛する梅酒「星子」とコーヒーがセットで楽しめる「カフェー銀座」も用意されている。

マッカランやベンリアックなど、星子以外のアルコールもラインナップ。

まるで杏のようなフルーティな甘みがしっかりと感じられる梅酒、「星子」。
大人の街・銀座を彩る
新たな掛け算
銀座は大正期、関東大震災によって大きな被害を受けた。しかし復興後の発展はめざましく、都市整備とともに松坂屋、松屋デパートが開業した。日比谷には劇場街が増え、カフェー文化が花開き、後期には“モダンボーイ(モボ)”、“モダンガール(モガ)”と呼ばれる若者たちが街を行き交うようになった。
そんな時代の雰囲気を感じさせる「PÄRLA」。もし大正時代にクレープ店があったなら、と想像を膨らませながら銀座を眺めてみるのも楽しい。和とクレープ、そしてコーヒーと梅酒。新たな掛け算が、大人の街・銀座の楽しみをまたひとつ増やしてくれる。
PÄRLA
場所:中央区銀座5-2-1 1F
営業時間:クレープ 11:00~23:00、カフェバー 11:00~21:00
問い合わせ:03-4405-9397
URL:http://par.la/