墨田区吾妻橋のギャラリー「アサヒ・アートスクエア」が、2016年3月をもって閉館することを発表した。なお、あくまで「アサヒ・アートスクエア」の閉館のみで、ビル全体の建て替え予定はないという。

台東区側から隅田川を挟み、墨田区を臨む。中央がアサヒビールタワー、右手に寄り添うのがスーパードライホール。
「アサヒ・アートスクエア」は、リバーピア吾妻橋内スーパードライホールの4Fにある。隅田川に架かる吾妻橋から墨田区を臨む景色に見える、あの不思議な形のビルがスーパードライホールである。屋上に燃える炎「フラムドール(金の雲)」を配した設計は、フランスのデザイナー、フィリップ・スタルクによるものだ。

アサヒ・アートスクエア場内(公式サイトより)
1989年、ビルの竣工と同時にオープンしたのが「アサヒ・アートスクエア」である。アートや音楽の創造と実験の場として、地域に根付いた活動を促進してきた。2007年4月からは、特定非営利活動法人アートNPOリンクとパートナーシップを結び、プログラムの開発や運営に取り組んできた。
閉館の理由としては、「築26年が経て、老朽化が目立ってきており、ここ数年はホールとして運営するにあたり、各所での修繕や機器の入れ替え等が頻発」している点にあるとのこと(公式サイトより)。現在スケジュールは1月まで埋まっており、閉館まではこれまで通りイベントが期待できそうだ。
墨田区のアート発信の場として貴重な存在だった「アサヒ・アートスクエア」。その閉館を惜しむ声は大きい。その後のスペース活用についても続報が待たれるところだ。