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コミュニティを紡ぐ、新しい“図書館”

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コミュニティを紡ぐ、新しい“図書館”
FEATURE
東京で起こっているハイパーローカルな動向を独自取材し、特集形式でお届け。
2019年4月23日
コミュニティを紡ぐ、新しい“図書館”
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文_編集部
地域の“場”をつくる3つの図書施設

都内では他にも、「図書」をベースに地域のつながりを深めている新しいスポットがある。そのいくつかをダイジェストで紹介しよう。

有機的な繋がりをもたらす公立図書館「武蔵野プレイス」(武蔵野市)

武蔵野プレイスは、「ルーム」と呼ばれる空間が有機的に連なっている。

最初に紹介するのは、武蔵境に2011年に開館した、武蔵野市立『ひと・まち・情報 創造館 武蔵野プレイス』。こちらは“プレイス”という名の通り、図書館機能をベースにしながらも「知的創造拠点」としての「場」を主眼に置いている。特徴的なのはその設計で、やんわりと仕切られた空間の連なりをベースに、利用者が自然と各スペースを回遊する開放的なつくりとなっている。
そして、その機能も多彩だ。テーマごとに本を提案するライブラリーや、600タイトルを揃える雑誌コーナーといった図書館機能の充実もさることながら、学習・仕事用のスタディ・ルーム、音楽演奏用のスタジオ、カフェといったコミュニティ・スペースが多く設けられている。その中でのイベントを通じ、参加者同士の交流が深まる機会も多いという。
挑戦的なプランに当初は賛否両論あったそうだが、人気は高まり、開館6年目で想定をはるかに超える1000万人の来館者を記録した。まさに、新世代の公立図書館を代表する館ではないだろうか。

子育て世代で盛り上がる「三鷹市星と森と絵本の家」(三鷹市)

大正時代の建物を再築した古民家のような建築は、自然とリラックスできる空間となっている。こちらの読書室のほかに、天文をテーマにした企画展示室も。

こちらは、2009年に開館し小規模ながら着実にファンを集めている公立の展示施設「三鷹市星と森と絵本の家」。三鷹にある国立天文台の裏門近くの場所に、大正時代に建てられた木造平屋建ての天文台旧1号官舎を解体後、元の部材を使いながら復元・再築された。
本の貸し出しはおこなっていないが、天文台にちなんで「宇宙」や「自然」をテーマにした絵本を中心に約2500冊を展示している。広い庭を生かした「絵本縁日」をはじめ、市民ボランティアによる読み聞かせや「星のおはなし会」というイベントなど、様々な催しを定期的に開催している。“絵本”と“天文”を切り口に、子どもや子育て世代を中心に幅広い世代が交流しており、地域に根ざした場として市民に定着しているようだ。

渋谷らしい本格派のライブラリー・カフェ「森の図書室」(渋谷区)

こちらはイベント開催時の様子。カウンタースペースではゆっくりと読書にふけるお客の姿も。

最後に紹介するのは、2014年にオープンしたカフェ・ライブラリー「森の図書室」。ベースはカフェなのでオーダーが必要だが、本の貸し出しは無料で、1万冊からなる蔵書を自由に読むことができる。店名のイメージ通りの落ち着いた空間ながら、渋谷という立地を生かした交流型のイベントも多く開催している。
日中はフリードリンク制なので学生が集まり、夜はお酒がメインになるので仕事帰りの会社員もよく訪れ、一杯飲みながら本を読みふける様もよく見られる。「図書委員」でもあるスタッフが本を選ぶサービスもあり、本好きのコミュニティもできやすい。オープン当初はクラウドファンディングで資金を集めたことも話題となったが、4年を経た今も、渋谷らしい「図書室」として着実に会員数を増やしている。

ひっそりと静かな資料探しや勉強のための施設、という従来のイメージをくつがえす「図書館」が生まれてきている。そんな新しい場に、本だけでない刺激を求めに行ってみてはいかがだろうか。きっと、新たな発見や出会いがあるはずだ。

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