街並みを残しながら推し進めるアート
町工場が多く、ものづくりの街である墨田区では、アートへの理解が大きい。実際この数年にわたって、様々なアートプロジェクトが実施されてきた背景がある。何より古民家も多く残り物価も安いとあれば、アーティストが創作拠点とするのにはうってつけだ。

古着に「KYOJIMA」とロゴをプリントしたジャケットも制作した。

Tシャツは2500円で販売。
「不動産屋さんからも、いい物件が空いたからって連絡がくるんですよ。それで僕たちがアーティストを紹介したりもして」
町ごとタワーマンションになってしまうのは味気ないが、ここには、街並みを残しながらアーティストを育てる取り組みが緩く成立しているようだった。しかもそれは代理店などの座組みや、大袈裟なプロジェクトなどのお題目のもとではなく、街の不動産屋と、インディペンデントな活動を行うキュレーターとの間で執り行われている。なんとも心強い。
さらに、本が売れないと言われるなかで、歴史ある「コミックマーケット」をはじめ、前述の「TOKYO ART BOOK FAIR」や「文学フリマ」など、小規模出版の書籍やZINEの流通はむしろ活発だ。「Sumida Art Book Market」は、そうしたカルチャーの拠点になるだろうか。第2回、第3回の開催を願ってやまない。
Sumida Art Book Market
日時:11月24日(金)〜11月26日(日)
時間:12:00〜18:00
会場:spiid
場所:墨田区京島3-30-6
問い合わせ:spiid.sumida@gmail.com
URL:http://spiiiiiiiiiid.tumblr.com/
主催:spiid
[出品アーティスト]
山崎由紀子、石山さやか、しげのみゆき、船戸厚志、竹浪音羽、竹下昇平、鳴海テヨナ、 伴治朗、谷端実、オカタオカ、篠崎理一郎、南田真吾、川勝小遥、顔面占いニッパシ館、 日橋慶充、布施琳太郎、吉田博嗣、金藤みなみ、佐藤史治+原口寛子、藤林悠、アシタノ書店(首都大学東京楠見清研究室)、SIDE CORE、VS Collective、奥村雪彦、 KEIYURI、西田篤史、谷このみ、林香苗武、北沢美樹、skydiving magazine、 spiid ほか