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無類の角打ち狂Mantaschool a.k.a MC.sirafuが考える酒屋DJイベントとは?「角打ち ON THE CORNER」レポート

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無類の角打ち狂Mantaschool a.k.a MC.sirafuが考える酒屋DJイベントとは?「角打ち ON THE CORNER」レポート
FEATURE
東京で起こっているハイパーローカルな動向を独自取材し、特集形式でお届け。
2017年7月14日
無類の角打ち狂Mantaschool a.k.a MC.sirafuが考える酒屋DJイベントとは?「角打ち ON THE CORNER」レポート
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取材・文_宮内健、写真_沼田学
角打ちの風情と音楽

全面的に開け放たれた入り口から、心地良い音楽と客同士の談笑があふれ出る。カップルから子供連れ、普段はDJイベントなどには来ない人や純粋に角打ちが好きな人、あるいはこの店の常連さんまで、さまざまな人たちが集う(共通項はみんな酒好きということぐらいかもしれない)。みなビールや酎ハイを片手に、昼間からほろ酔い気分で音楽を聴きながら思い思いに時間を過ごしているこの光景は、クラブともDJバーとも明らかに違った雰囲気だ。

角張渉:いやぁ、最高の一言しかないですね。街と馴染みながらも、いい音楽といいお酒が飲めて、みんな気ままにやれる。なんの強制力がないっていうのが素晴らしい。たとえば地元の祭りなんかは、そこの住人じゃないとなかなか入れない。だけどこれは、コミュニティにちょっとお邪魔させてもらってる感じがあって。今日来た人は「こんな場所あるんだ?」って、イベントじゃなくても来るようになるんじゃないですかね?

親子3人でイベントに来たお客さんに話を訊いてみた。

娘:このイベントはmantaschoolさんのInstagramで知りました。角打ちって行ったことがなかったけど、両親が好きで。

父:酒屋さんがやってる、昔ながらの角打ちね。そういうのとは違って、お客さんも酒飲むだけじゃなくて楽しめるから、また面白くていいんじゃないの。

娘:それに私はバンドのライヴには行くんですけど、あまりDJイベントには行かなくて。音がガンガン鳴ってたらしゃべれないけど、普通に会話も楽しめるからよかった。おつまみもすごく美味しかったし。

友だちと女性ふたりで来たというお客さんもいる。

女性:角打ちは来たいと思ってたけど、終わる時間が早かったりしてなかなか来れなかった。このお店は酒がちゃんと旨いし安いのがいい! それにいろんな世代が交える、お酒飲んでるからコミュニケーションもとれるし、いいイベントですよね。こういうのをきっかけにして歴史のあるお店をみんなが知ればいいんじゃないかな。

「角打ち ON THE CORNER」は、“あくまで角打ちとしての風情を大切に残しながら、そこにいい音楽を提供してみた”というさじ加減が絶妙だ。音楽を媒介にして訪れた人たちに、角打ちという文化の魅力に気づいてほしい。そんな主催者のアティテュードがしっかりと反映されている。

やけのはら:音楽の場としても新しい実験って感じがある。町のいろんな人が訪れる場で音楽が鳴ることで、いつもとは違う聴かれ方や、違う繋がり方もするかもしれないし。昼からこんな感じで音楽が鳴ってて、いつもよりは少ないと思うけど、店の常連の人も来てたりして。そういうのがうまく混ざると面白いですよね。シラフさんに教えてもらって、僕は角打ちが面白さに気づいて。角打ちっていうのは酒屋さんがその場で飲めるって形式じゃないですか? それが店によって全然違うんですよ。缶ビールとかコンビニにあるような酒しかないところもあれば、めちゃめちゃ日本酒とか焼酎も揃ってるところあるし、お店のムードも一軒一軒全然違う。来てる人も独特ですしね。だけどその場でみんなで楽しく飲む。そういうのがすごくいいことだと思うんですよね。イギリスなんかにはパブ文化があるけど、そういう意味では角打ちも日本のパブなのかもしれない。

MOODMAN:もともと僕は出身が江東区で。近所に角打ちはなかったけど、飲み屋にふらっと寄ってサクッと呑んで食べて帰るみたいな文化はあったから。そういう延長として、角打ちは絶対にリアル・フレイヴァー・オブ・ジャパンだと思う。

店で初めてのDJイベントを開催してみて、店主姉妹の感想は……。

妹:疲れた~! たくさんお客さん来ると言われてたけど、想像以上でした。若者がこんなにお酒を呑むと思わなかった(笑)。

姉:出演する人は集客力があるあるって言ってたけど、やってみないとわからなかったからね。ここで酔っ払ってるmantaくんしか見たことないから『何やってんだろうこの人は』ぐらいの印象しかなかったから(笑)。でも、常連さんの社長は『これだけ集めてくれる人なんて、なかなかいないよ』ってmantaくんのことを褒めるの。

妹:うれしいね。mantaくんには感謝してるけど、これで普段から店に来てくれるともっとうれしい(笑)。

姉:またしばらく経ったら(このイベントを)やってもいいかもね。

次のページ:“呑む”のではなく “引っ掛ける”

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