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今日も店主はオペンと叫ぶ 代田5丁目の欧風カレー:〈YOUNG〉店主・梶原英徳インタビュー

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今日も店主はオペンと叫ぶ 代田5丁目の欧風カレー:〈YOUNG〉店主・梶原英徳インタビュー
FEATURE
東京で起こっているハイパーローカルな動向を独自取材し、特集形式でお届け。
2016年12月29日
今日も店主はオペンと叫ぶ 代田5丁目の欧風カレー:〈YOUNG〉店主・梶原英徳インタビュー
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インタビュー_武田俊・飯田ネオ、撮影_黑田菜月・編集部、構成_飯田ネオ
20年後、自然に味が出る店に

──内装も色々とデザインがかわいくて、訪れる度に居心地がいいなあと感じています。

すごくいい出会いがあったんです。Chi-koさんに紹介していただいた「STUDIO DOUGHNUTS」さんなんですけど、もともとは「Landscape Products」にいらして、僕と近いタイミングで独立されたんですね。それがお互いにいい影響を与えたというか、なんでも言えたし、なんでもお願いできた。人柄も素晴らしくて。

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トイレはピンク色。

──木の感じとか、壁の色とか、すごく味があるなあと思いました。こだわったところはどんなところですか?

老舗の喫茶店を模してるお店ってあるじゃないですか。それはそれで好きなんですけど、そういうレトロなお店も、いちばん最初の時点ではきっとピカピカでしたよね。20年後に自然に味が出る店というのを意識しました。床も壁も恥ずかしいぐらいピカピカだったんですけど、自分とお店が成長していけるようにっていうのは意識して作りました。なんか恥ずかしいですけど(笑)。

──いや、素敵ですよ。これから一緒にエイジングされていって、20年後、レトロなカレー屋さんになれるように。

説得力がないじゃないですか、加工されたレトロ感って。それは自分で何年もかけて作っていかなきゃいけないんじゃないかなと思って。実際、木が成長して深みが出てきました。もっと真っ白だったんですよ、それが濃くなってきて。

──メニューやロゴまわりのデザインも、ポップですごくかわいいですね。

これは妻(デザイナーの北原可菜さん)がデザインしてくれています。

チキンカレー、ポークカレー、ビーフカレー、野菜カレー、ドライカレー。ドライカレーとビーフカレーの2種盛りも。

メニューはチキンカレー、ポークカレー、ビーフカレー、野菜カレー、ドライカレーのほか、ドライカレーとチキンカレーの2種盛りも。

──レジ前に置いてある、バンド「シャムキャッツ」のZINEも奥さまがデザインされてるんですよね。

そうですね。置いてあるものや販売しているものは、身内や友だちが何かしら関わっているものが多いです。

レジ周りはリーフレットやZINEなどで賑やかに彩られる。

レジ周りはリーフレットやZINEなどで賑やかに彩られる。

卯の花やうずらピクルスが生きる欧風カレー

──カレーは言うまでもなくすごく美味しいんですけど、うずらのピクルスが入っていたり、付け合せで卯の花が付いていたり、アクセントもとても独特で。そういったところも全部オリジナルなんでしょうか。

そうですね、僕は料理に関してはプロのシェフという意識はなくて、ただのカレー屋っていう意識なんですね。なるべく自分で手間をかけてやることぐらいしかできないので、だしを取るとか、ひとつひとつの行程をていねいに、ってことぐらいですかね。変わったことは特にしていないと思います。

カレーの定番・福神漬けとらっきょうのほか、食前に卯の花が付いてくる。

カレーの定番・福神漬けとらっきょうのほか、食前に卯の花が付いてくる。

──福神漬けもおいしかったです。

ありがとうございます。あれは自家製というか、母が作っています。母は65歳を越えてゆっくり暮らしているんですけど、何かお願いしたら頑張ろうと思うじゃないですか。それで、レシピを渡して作ってもらってます。自分が店をやることでまわりの人に動きを与えられたらなっていう気持ちがあるんですね。母にも参加してもらってる感が出ますし、家族を巻き込んで一緒にやっています。

──素敵じゃないですか。そもそものところでいうと、梶原さんはもともとカレーがお好きなわけですよね。

めちゃくちゃマニアというわけじゃなくて、自分が好きなカレーであればそれでいいんです。昔「夢や」っていうカレー屋があって、そこで半年ぐらい皿洗いのバイトをしてたんですよ。そのお店が小鉢で卯の花を出してたので、そこの影響は大きいかもしれないですね。でも味に関しては全く別。その時はレシピも全然勉強してなかったし、これは完全に独学で作ったものです。

“下北”を意識したことはない

──お店の場所は、西口からちょっと距離がありますよね。わざわざ行かないと通らない場所ですけど、不安はなかったんでしょうか。

全然なかったですね。むしろうるさいところが嫌だったので。なんか世田谷って、端っこにいいお店が多いんですよ。代田の「KAISO」さんとか「Hi Monsieur」さん、駒沢だと「indian canteen AMI」さん。いずれも駅近くというより街の端っこにあって、でもそれぞれすごくオリジナリティがあって。自分が好きな店はそういうところにあるなあという気持ちはありました。まあ偶然でもありますけどね。

──このあたりは、以前近くに『チクテカフェ』さんがありましたよね。

そうですね。チクテさんが流行っていたというのは心強かったですね。ちゃんとやっていれば人は来るだろうなっていう場所だと思いましたし。

──もともと下北沢に馴染みもおありだったということですけど、下北沢はカレー激戦区でもありますよね。ビジネス的な観点での不安はなかったですか?

いや、あんまり。どこで出しても自分のカレーを出せばいいだけだと思ってるので。あと実際、うちは下北の恩恵をほとんど受けてないお店なんですよ。わざわざ来ないといけない場所なので。あんまり下北感っていうのはそこまで感じていないんですよね。

スプーンは韓国のスッカラを使用している。

スプーンは韓国のスッカラを使用している。カレーの器は長崎県の波佐見焼の陶磁器ブランド〈HASAMI〉のもの。

──なるほど。

代田は静かだし、僕はすごく好きなんです。あんまり下北って意識したことはないんですよね。

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