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シュールなサラリーマンマンガ発売の漫画家・しりもと 聖地ニュー新橋ビルを飲み歩く

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シュールなサラリーマンマンガ発売の漫画家・しりもと 聖地ニュー新橋ビルを飲み歩く
FEATURE
東京で起こっているハイパーローカルな動向を独自取材し、特集形式でお届け。
2015年10月21日
シュールなサラリーマンマンガ発売の漫画家・しりもと 聖地ニュー新橋ビルを飲み歩く
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写真_三宅英正、取材・文_武田俊

Twitterやpixivなどで、ゆるいキャラクターたちの織りなすシュールな笑いが話題となり、2015年10月21日(水)に著書『天才!サラリーマンしりもと』を刊行する漫画家のしりもと氏。Twitterでは7万近くのフォロワーを抱えながら、本人に関する情報はWEB上にも皆無。年齢、性別までもがベールに包まれている謎多き存在だ。

『天才! サラリーマンしりもと』は、独身で実家ぐらしのしりもとを主人公に、部長や家族、女子社員や同僚たちとの日々が描かれた4コママンガ。社会人なら「あるある!」と思ってしまうシチュエーションをモチーフに、シュールな笑いと、皮肉や風刺が込められた作品から、かわいらしさと異様な雰囲気が感じられる。

帯文はceroの高城晶平さん、デザインはイラストレーターの惣田紗希さん。

帯文はceroの高城晶平さん、デザインはイラストレーターの惣田紗希さん。

しりもと氏とは一体何者なのか。なぜサラリーマンの日常をシュールに描き、本にまとめたのか。そんな疑問を解消し、作品の魅力と根幹を探るべく、サラリーマンの聖地である新橋の魔窟・ニュー新橋ビルにしりもと氏とともに出かけてみた。

新橋駅徒歩1分にたたずむ
サラリーマンの欲望集積地
ニュー新橋ビルのバルコニーには、巨大な青山の看板がある

ニュー新橋ビルのバルコニーには、巨大な青山の看板がある

日本で鉄道が正式に開業したのは1872年。横浜までの路線が開かれた時に、起点駅となったのが新橋駅だ。戦後はヤミ市、そしてサラリーマンの憩いの場として栄えてきたこの駅の北西側に位置し、SL広場の広がる日比谷口を出たすぐ左手にニュー新橋ビルはある。

B1から4Fまでに、居酒屋や喫茶店などの飲食店や、紳士服店、ゲームセンター、釣具屋、ビデオ屋、ちょっといかがわしそうなマッサージ屋まで、およそサラリーマンが必要とする全てが所狭しと並ぶこのビルが開業したのは1971年のこと。まずビル内を散策するために、B1の喫茶店「フジ」でしりもと氏と待ち合わせた。

「実は、昔に何回かこのビルには来たことがあるんですよね。麺類がすごく好きなんですけど、どこかでナポリタンを食べて美味しかった記憶が、かすかに……」

そう語るしりもと氏。記憶をたどりながら、まずは1Fのジューススタンド「ベジタリアン」に向かった。

サラリーマンの健康は1杯のジュースから
創業45年のジューススタンド「ベジタリアン」

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1Fの入り口付近にある「ベジタリアン」は、創業45年をむかえる老舗のジューススタンド。本誌『TOmagazine』にも寄稿をいただいたフードライター・平野紗季子さんもこよなく愛するお店だ。

左から生野菜ミックス、ヤーコン、ハード生野菜

左から生野菜ミックス、ヤーコン、ハード生野菜

注文した1番人気の生野菜ミックス、ヤーコン、ハード生野菜の3種類を飲み比べてみる。フルーツを一切使わず野菜のみで仕上げたハード生野菜がしりもと氏はお好みのようで、それを片手に熱心にノートにメモをとっていた。

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強い苦味の中にさわやかさが香るハード生野菜は、サラリーマンの元気の源。取材時にも人の波が絶えず、そのうちの何人かはこれを注文していた。エスプレッソのごとく秒速で飲み干し、颯爽と次の目的地に向かう企業戦士の姿が夕焼けごしに見られた。

次のページ:ニュー新橋ビルその他のフロアをしりもとが放浪

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