新宿区新宿の新宿眼科画廊で金田遼平氏とたかくらかずき氏による二人展「BOX/RING」が開催される。会期は2017年11月24日(金)から12月6日(水)まで。

「BOX/RING」キービジュアル
グラフィックデザイナーでアートディレクターの金田遼平氏と、イラストレーター、アーティスト、ゲームクリエイターの肩書を持つたかくらかずき氏。「BOX/RING」は、日頃から親交のあるふたりによる初の二人展だ。
展示される作品は、金田氏は「Vector」、たかくら氏は「Raster」といった、明確な違いのあるグラフィック表現を用いて作られている。「Vector」とは、『Adobe Illustrator』に代表される線と面による座標表現。「Raster」とは、主に『Adobe Photoshop』などで描かれるドット集合描写のことを指す。
デジタルツールは一様な印象を持たれがちだが、制作中の姿勢や視線の流れ、デバイスを駆使する両腕や指先の動きなど、できあがる作品は、操作する者の身体性が色濃く反映されているのではないだろうか。この点は先人が培ってきた様々な平面表現も同様であるが、「身体と画面」「身体とデジタル」の関係は、どこか特殊で、新しい可能性を秘めているように感じる。それは、まるで透明な自身を俯瞰で操作するようだ。(公式サイトより)
制作時には時間を制限し、12ラウンド/12テーマというルールにもとづいて作品を作ったという。テーマはwikipediaから選出。テーマごとに4つの作品をつくったため、作品総数は全部で48点となっている。
〈ルール〉全部で12ラウンド/12テーマの作品を制作する。テーマはwikipediaより選出する。各テーマごとに・金田単体作品・たかくら単体作品・互いの作品を使って金田が再構成したもの・互いの作品を使ってたかくらが再構成したものの4作品を制作する。 制作時間は、1R/3分、2R/6分、3R/9分、4R/12分、5R/15分、6R/18分、7R/21分、8R/24分、9R/27分、10R/30分、11R/33分、12R/36分とする。12ラウンドで48パターンの作品が生まれる。
こうして時間を限定することで、浮き出る身体性、時間とアイデアの相関をあらわにし、スポーツやセッションのような即興的作品の制作を試みたという。時間制限のもと、異なるグラフィック技巧が交錯して生まれる作品の妙。ぜひ体感してみほしい。
RYOHEI KANEDA&KAZUKI TAKAKURA EXHIBITION
「Box / Ring」
会期:2017年11月24日(金)〜12月6日(水)
会場:新宿眼科画廊
場所:新宿区新宿5-18-11
時間:12:00~20:00(最終日 〜17:00)
休廊:木
URL:http://boxring.club/
問い合わせ:03-5285-8822
[関連イベント]
■オープニングレセプション
日程:2017年11月24日(金)
時間:18:30〜20:00
[プロフィール]
■金田遼平
グラフィックデザイナー/アートディレクター。1986年神奈川県小田原市生まれ。法政大学在学時に独学でグラフィックデザインを始め、卒業後に渡英。帰国後は都内デザイン会社に所属しつつ、個人名義でも活動中。広告、音楽、書籍や雑誌、CIやVI、店舗、プロダクト、ファッション、ウェブ、映像などグラフィックデザイン全般の制作を行う。
http://kanedaryohei.com/
■たかくらかずき
イラストレーター/アーティスト/ゲームクリエイター。1987生まれ。ドット絵やデジタル表現をベースとしたイラストで、音楽、CM、書籍、WEBなどのイラストや動画を制作。劇団『範宙遊泳』ではアートディレクターを担当。『宇宙冒険記6D』で初の脚本を担当した。pixiv zingaroにてグループ展『ピクセルアウト』を企画/主催。2016年より『スタジオ常世』の名でゲーム開発を開始、『摩尼遊戯TOKOYO』を開発中。
http://www.takakurakazuki.com/