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建築家に未来はあるのか「だれも知らない建築のはなし」

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2015年5月23日〜1999年11月30日 渋谷区
建築家に未来はあるのか「だれも知らない建築のはなし」
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文_編集部

渋谷区渋谷の「シアター・イメージフォーラム」ほか全国劇場で、「だれも知らない建築のはなし」がロードショーを続けている。

華々しい国際的評価を得ながら、職能としての「建築家」が根付かない日本。これは、国際化を迎えた70年代からの記憶とともに、揺れ動く日本人建築家たちを描いたドキュメンタリー作品だ。

監督はドキュメンタリーとしては初の長編となる石山友美。専門的な知識がなくても、建築家同士の掛け合いがスリリングに伝わる、まるで群像劇のような作品に仕上がっている。

安藤忠雄が手がけた「表参道ヒルズ」。Photo by 663highland(CC BY 2.5)

安藤忠雄が手がけた「表参道ヒルズ」。Photo by 663highland(CC BY 2.5)

登場する建築家は、磯崎新、安藤忠雄、伊東豊雄、ピーター・アイゼンマン、チャールズ・ジェンクス、レム・コールハース。

伊東豊雄による、銀座「ミキモトブティック」。Photo by Oiuysdfg(CC BY 3.0)Photo by 663highland(CC BY 2.5)

伊東豊雄による、銀座「ミキモトブティック」。Photo by Oiuysdfg(CC BY 3.0)

本作はまず1982年のアメリカ、シャーロッツビルから物語をスタートする。当時、世界を代表する超一流建築家が一同に会し、建築の未来を 議論する伝説的な国際会議が開かれた。その名は「P3会議」。そこへ日本から参加したのが、磯崎新と2人の無名の若手であった。後に世界的な建築家へと成長する安藤忠雄と伊東豊雄である。

磯崎新の都庁案について記した「磯崎新の『都庁』―戦後日本最大のコンペ」(平松剛/文藝春秋)

磯崎新の都庁案について記した「磯崎新の『都庁』―戦後日本最大のコンペ」(平松剛/文藝春秋)

本作は、それから30年後の今、建築家たちが初めて当時を振り返る取材に応じたドキュメンタリーだ。数々の証言が織りなす日本建築史の舞台裏。それは高度に資本主義化した社会で、何をどう生み出すのかという彼らの夢と挫折の歴史。バブル経済がもたらした功罪や、公共建築のあるべき姿も問い直されていく。

大建築家たちや神話的エピソードを崇めることは一切せず、今の問題意識から建築家の存在意義を問いかけていく。その切れ味鋭い批評眼は、いまだ体験したことのない高揚感を観る者にもたらすはず。日本の、そして高度成長の中心地であった東京と建築の関係性にも注目したい。

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