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写真界の巨匠ロバート・フランクがゲルハルト・シュタイデルと企画した展覧会 東京藝術大学大学美術館で「Robert Frank: Books and Films, 1947-2016 in Tokyo」(台東区)

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2016年11月11日〜2016年11月24日 台東区
写真界の巨匠ロバート・フランクがゲルハルト・シュタイデルと企画した展覧会 東京藝術大学大学美術館で「Robert Frank: Books and Films, 1947-2016 in Tokyo」(台東区)
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文_編集部

写真家ロバート・フランクとSTEIDL社創業者ゲルハルト・シュタイデルの両者の企画による、ロバート・フランクの活動の軌跡を振り返る展覧会「Robert Frank: Books and Films, 1947-2016 in Tokyo」が開催される。会場は台東区上野公園の東京藝術大学大学美術館陳列館。会期は2016年11月11日(金)から11月24日(木)まで。

Robert Frank Tunnel (video still), color and black & white, 4 minutes, 2005 © Robert Frank

スイス・チューリッヒで生まれたロバート・フランクは、1947年にアメリカに移住、1958年に作品集『Les Americains』(邦題:アメリカ人)を発表し、のちに映像作品も多く制作。写真史および映画史に過大な影響を与えてきた。

Robert Frank checking the cover of the Steidl edition of The Americans in Göttingen, 2007 © Gerhard Steidl

多くのフォロワーを持つフランクだが、その影響力にもかかわらず、彼の作品が展示される機会は限られていたという。フランクのオリジナルプリント、なかでもヴィンテージプリントには現在の美術市場で約8,000万円もの値がつき、現在非常に繊細な扱いが求められている。収蔵するアメリカの美術館は貸出には法外な値段や厳しい条件を課し、国外への貸出は禁止。今やフランクの作品が人々の目に触れる機会は限りなく少なくなってしまった。

フランク自身、作品をとりわけ新しい世代に見て欲しいと考えてきた。そこで、「教育」を軸として美術市場に抗う独特な展示をシュタイデルとともに考えた。作品を、ドイツ最大の日刊紙「南ドイツ新聞(SüddeutscheZeitung )」から提供された新聞用紙に印刷し、会期の終了とともに破棄する構成をとることにしたのである。あえて“商品”としての価値を低くすることで、美術市場の思惑である「売買と消費のサイクル」を回避したのだ。会場には学校や美術館などの公共性の高い場所を選び、無料で公開する。フランクはこのアイディアについてこうコメントしたという。「安くて、素早くて、汚い。そうこなくっちゃ!」。

この東京展では、フランクが1947年から2016年にかけて製作してきた写真・映像作品やSTEIDL社から出版された写真集を展示するほか、フランクがシュタイデルとともにどのように一冊の写真集を生み出すのか、手紙や素材のサンプルなど普段は表に出ることのない貴重な資料も公開する。

© Copyright John McCarthy 2014 左:ロバート・フランク 右:ゲルハルト・シュタイデル

カタログは、ドイツの有名な日刊紙である「南ドイツ新聞」の特別エディションとして定型のフォーマットに則ってデザインされ、再生新聞用紙に印刷されている。このコラボレーションによって低予算での製作が可能となり、より多くの人が手に取れるようわずか5ドル(東京展では500円)という低価格での販売が実現した。

また、展示什器の制作から、イベントの企画、広報の手配まで、東京藝術大学の学生が重要な役割を果たした。この過程もまた、フランクの作品が生んだひとつの副産物だといえるだろう。

また会期中にはゲルハルト・シュタイデルによるレクチャーや、鈴木理策と松下計によるシンポジウム、映像作家としてのロバート・フランクを追ったドキュメンタリー映画『Don’t Blink – Robert Frank』の上映も予定されている。写真、映像、本、文字など、多様なメディアの横断を通じて表現される、フランクの作品の強度と広がりを体験できる展覧会だ。

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