子どもの服飾の歴史を辿る展示「こどもとファッション 小さい人たちへの眼差し」が、港区白金台の東京都庭園美術館で開催中。会期は2016年8月31日(水)まで。

「ギャルリー・デ・モード・エ・コスチューム・フランセ」(ピエール=トマ・ルクレール原画/デュパン版刻/Plate 146 1781年/エッチング/手彩色/紙/個人蔵/石山彰氏旧蔵)
ある時代において子どもたちがどんな服を着ているのかは、それを与える大人たちが「子ども」という存在をどう認識しているのかを反映している。一人前になるまでの過渡期と捉えているのか、大人とは異なる特性をもつ存在として愛すのか……。本展では、大人によって作られた「子どもらしさ」というイメージの歴史を、子ども服のデザインの変遷をとともにたどっていく。

「男児用スリーピース・アンサンブル」(1850-1860年代/英国製/藤田真理子氏蔵)

「登校」(児島虎次郎/1906年/油彩、キャンバス/高梁市成羽美術館蔵)
消耗が激しく、良い状態で保存されている資料の少ない子ども服だが、本展では西洋の18世紀から20世紀初頭にかけての貴重な例と、明治以降の日本の洋装こども服を展示。その他、絵画、ファッションプレート、絵本、写真など150点余りから子どもの装いの変遷をたどる。
一般的な作り手側ではなく、着る人や着せる人の視点で展開される、新しいファッション史を楽しむことができる展示となっている。
こどもとファッション 小さい人たちへの眼差し
会期:2016年7月16日(土)–8月31日(水)
会場:東京都庭園美術館(本館・新館)
休館日:第2・第4水曜日(7/27、8/10、8/24)
開館時間:10:00–18:00 (入館は閉館の30分前まで)
※8月5日、8月6日、8月12日、8月13日の4日間は、夜間開館21:00まで(入館は20:30まで)
観覧料:一般 1,100(880)円、大学生(専修・各種専門学校含む) 880(700)円、中・高校生・65歳以上 550(440)円 ( )内は前売りおよび20名以上の団体料金。小学生以下および都内在住在学の中学生は無料。身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその介護者一名は無料。 教育活動として教師が引率する都内の小中・高校生および教師は無料(事前申請が必要)。 第3水曜日(シルバーデー)は65歳以上の方は無料。
URL:http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/160716-0831_children.html
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■「こどもとファッション」ギャラリートーク
日程:2016年8月12日(金)、8月19日(金)、26日(金)
時間:12日(金)…19:00−19:40、19日(金)、26日(金)…11:00−11:40
会場:展示室
トーカー:八巻香澄(本展担当学芸員)
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※入館者対象・無料・事前申込不要