江東区三好にある東京都現代美術館で、スタジオ設立30周年を記念した「ピクサー展」が開催される。会期は2016年3月5日(土)から5月29日(日)まで。

ロバート・コンドウ(レイアウト:ジェイソン・カッツ、ジョン・サンフォード)《ビートボード:さよなら、アンディ》『トイ・ストーリー3』(2010年)デジタルペインティング(ピクサー展公式サイトより)
ピクサー・アニメーション・スタジオは、1986年にアメリカ・カリフォルニアで誕生した映像制作会社。今年2016年はスタジオ設立30周年の節目にあたる。
前進となるのはルーカスフィルム社が1979年に立ち上げたコンピュータ・アニメーション部門だったが、当時アップルコンピュータを退職しNeXTを立ち上げていたスティーブ・ジョブズがこれを買収。「ピクサー」として独立させた。ルーカスフィルム社からはエド・キャットマルが社長に就任し、この部門の社員だったジョン・ラセターも同社へ移った。彼はのち2006年にチーフ・クリエイティブ・オフィサーに就任。ピクサーの歴史は、この3名によって形づくられたといっても過言ではない。
そしてピクサーは、ディズニーとの密接な関わりの中で、「トイ・ストーリー」や「ファインディング・ニモ」、「インサイド・ヘッド」そして日本では3月公開予定の最新作「アーロと少年」など、数々の人気作品を世界に送り出してきた。
本展はピクサーに所属するアーティストたちの創作活動にスポットライトを当てたもの。アニメーションを構想する際に不可欠なドローイングやパステル画、デジタルペインティングや彫刻など、ピクサーの創造性を支える約500点におよぶ作品の数々を一挙公開する。

左上から、堤大介 ≪モーメントペインティング:退学≫『モンスターズ・ユニバーシティ』(2013年) デジタルペインティング/ジェローム・ランフト ≪ヨロコビ≫『インサイド・ヘッド』(2015年)ウレタン樹脂鋳造/ピーター・ソーン ≪スポットとアーロ≫『アーロと少年』(2015年) 複製(鉛筆/紙)/シャロン・キャラハン《カラースクリプト》『アーロと少年』(2015年)デジタルペインティング/≪トイ・ストーリー ゾートロープ≫木、アルミニウム、真鍮、スチール、ガラス、プラスチック、石膏 2005年(東京都現代美術館公式サイトより)
2005年にニューヨーク近代美術館でスタートし、各国で開催されてきた世界巡回展。30周年を迎える今年は、これらの作品に加えて新たに周年記念作品を追加。新たな構成で日本に上陸するという。ピクサーのアニメーションがいかにして愛される作品になりうるのか。その根幹を覗き見ることができるスペシャルな展示となりそうだ。
スタジオ設立30周年「ピクサー展」
会期:2016年3月5日(土)〜5月29日(日)
会場:東京都現代美術館 企画展示室1F、3F
場所:江東区三好4-1-1
開場時間:10:00~18:00
休館日:月(2016年3月21日、5月2日、23日は開館)、3月22日(火)
料金:〈前売券〉一般1,300円/高校・大学・専門学校生900円/ 小・中学生400円/ 未就学児無料〈当日券〉一般1,500円/ 高校・大学・専門学校生1,000円/ 小・中学生500円/ 未就学児無料
URL:http://pxr30.jp/
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館/ 読売新聞社/ TBS/ WOWOW
協賛:伊藤忠商事
協力:ウォルト・ディズニー・ジャパン、日本貨物航空、ファミリーマート
後援:J-WAVE 81.3FM