2020年東京オリンピック大会のエンブレムをめぐる問題は、決定案の撤回と再コンペという形で進行している。ロゴ自体の法的な問題とは別に巻き起こった様々な議論を踏まえ、アートディレクター、編集者、弁護士、それぞれの立ち位置から問題の本質を探るトークイベント「デザインと権利と感情/民意」が行われる。開催日は2015年10月20日(火)。会場は渋谷区神宮前にあるギャラリー「VACANT」。

「デザインと権利と感情/民意」(VACANT 公式サイトより)
論点となるのは次のような内容だ。瞬時に類似の画像が検索できる時代に、作り手と受け手による「デザインと権利と感情/民意」はどんなバランスで成り立つのか。権利によってデザインの何が保護可能なのか。それとも権利という概念を変えていく必要があるのか。変えることでデザインの可能性は広がるのか。デザインにおけるオリジナリティという考えは、何を根拠にするのか。
戦後デザインの考え方や構造を含め、時代と環境の変化に呼応し変わっていくデザインとその周辺を問い直すイベント。出演は、アートディレクター菊地敦己氏、デザイン誌『アイデア』編集長の室賀清徳氏、そして<Arts and Law>や<Creative Commons Japan>の理事を務める弁護士・水野祐氏。また、司会は<BACH>の山口博之氏が執り行なう。ここに飛び交う4者の見識が、問題の本質を、より主体的に捉える手がかりとなるのではないだろうか。
デザインと権利と感情/民意
日時:2015年10月20日(火)19:00 open /19:30 start
場所:VACANT
場所:東京都渋谷区神宮前3-20-13
入場料:¥1,000(学生 ¥500、18歳以下無料)
出演:
菊地敦己(アートディレクター)
室賀清徳(『アイデア』編集長)
水野祐(弁護士)
司会:山口博之(BACH)
予約:http://www.vacant.vc/d/259(VACANT)
*予約フォームは、イベントページ下部の〈RESERVE〉ボタンより。
■プロフィール
菊地敦己
1974年東京生まれ。武蔵野美術大学彫刻科中退。2000年ブルーマーク設立、'11年解散。同年、個人事務所設立。主な仕事に、青森県立美術館のVI計画、ミナ ペルホネン、サリースコットのブランド計画、雑誌『装苑』のアートディレクションなど。また、オルタナティブ・ブックレーベル「BOOKPEAK」を主催し、アートブックの企画・出版を行う。著書に作品集『PLAY』(誠文堂新光社)など。http://atsukikikuchi.com/
室賀清徳
1975年新潟県長岡市生まれ。誠文堂新光社にて2002年よりデザイン誌『アイデア』の編集長を務めるほか、デザインやタイポグラフィ関連書を編集。ポスト工業化時代の「design」と「デザイン」のあわいをつなぐこと、わたることを旨とする。http://www.idea-mag.com/jp/
水野祐
弁護士。シティライツ法律事務所。Arts and Law代表理事。Creative Commons Japan理事。慶應義塾大学SFC研究所所員。その他、FabLab Japan Networkなどにも所属。著作に『クリエイターの渡世術』(共著)、『オープンデザイン 参加と共創からはじまるつくりかたの未来』(共同翻訳・執筆)、連載に『法のデザイン インターネット社会における契約、アーキテクチャの設計と協働』(Business Law Journal)などがある。http://citylights-lawoffice.tumblr.com/
■参考ウェブサイト
・WIRED 「誰もが共有可能な「余白」を設計するとき、法はイノヴェイションを加速させる」
http://wired.jp/innovationinsights/post/wired/w/law_and_commons/?user=normal