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〈東京、視線の片隅で〉第1回「田端の鑑賞池」

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COLUMN
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鑑賞池

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2017年5月30日
〈東京、視線の片隅で〉第1回「田端の鑑賞池」
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文・写真_鑑賞池

田端駅周辺の地形を少し調べてみる。冒頭にも述べたがこの駅の西側は崖状に高くなっている。この西側が「山の手」なんだよな、と漠然と思っていたが、改めて調べてみると、あの「山の手」は上野台地と呼ばれおり、さらにそのすぐ西側には、今は暗渠となっているが、石神井川から不忍池に注ぎ込む途中の谷田川が存在している。うん。雰囲気だけだが、なんとなく水が出そうだ。

山の手から臨む田端駅のプラットホーム。この下は縄文時代には海だったそうだ。

鑑賞池付近のプラットホームから山の手を見上げる。上野台地(武蔵野台地)とかなりの高低差がある。

ちなみに台地の下の部分(東側)は、縄文時代には海だったそうである。というわけで地下水の件はざっくりわかった(推測の域を出ないが)。これ以上調べると難しい話になりそうなので、もうこれで良しとしよう。

次はエサを与えずとも金魚が育っている、という件についてである。金魚の寿命を調べてみると、ストレスがない個体ならば12、13年らしい。思ったより長生きなことに驚く。ちなみに金魚の最長寿ギネス記録は43歳とのことである。なるほど池には結構バカでかくなった金魚が楽しそうに泳いでおり、10年やそこら生きていそうな気もするぐらいの風格がある。

しかし、平日には280本程度も電車が通るという田端駅の爆音のまさに真横で、ストレスがないというのもおよそ考えにくい。だってドンキホーテの水槽にはパラノイアのように「音にはきわめてビンカンです。叩かれるとストレスがたまり、死に至ります。」(店頭の注意書きママ)と書いてあるではないか。いったい魚の耳はどうなっているのだろう。

鑑賞池に迫る京浜東北線。こんなに近くを電車が通っており、金魚へのストレスが心配になる。

そういえば吉祥寺のsound cafe dzumi(残念ながら2015年12月で閉店)の店主であり、前衛音楽の評論家としても知られる泉秀樹さんとお話した際、「聴覚については解明されていないことが多いが、魚の聴力はかなり高いと言われており、「内耳」という組織で振動を音の振動を感じ、さらに体表にある「側線」という部位でも音を聞いている」と言っておられたことを思い出した。

そんなによく聞こえるのならば、なおさらストレスを感じていそうなものであるが、手近な金魚の本を読む限り、生命力の強さについて必ずと言ってよいほど言及されている。もしかして魚としてはきわめて鈍な部類に入るのかもしれない。

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